中国の最大手スマホメーカーHUAWEI(ファーウェイ、華為)。
2018年まではAndroidスマホ界のトップを走っていたメーカーだけど、世界の警察アメリカの思惑でトップの座から引きずり降ろされてしまったんだ。
今回はそんなHUAWEIから2018年に発売されたP30 Proを購入したので紹介する。
HUAWEI最後のGoogle搭載スマホ
HUAWEI(ファーウェイ)のスマホは消費者の情報を抜き取り中国に送信している。
2018年にアメリカが上記の内容を発表した。ここからは流石世界を牛耳るアメリカといった手際で、関税の引き上げ・輸入の禁止を即座に発令したことは覚えている人は多いと思う。
この政策の一環で以後HUAWEIから発売されるスマホは全てGoogle非搭載となった。現にP30 Proの上位機種のP40 Proが一年後に発売されたがGoogleが非搭載のため、LINEなどのアプリを使用することができない。
相当なスマホオタクじゃない限りHUAWEIのスマホでまともに使用ができるのはP30 Proが最後の機種なんだ。
世界情勢に踊らされた悲運の名作。それがHUAWEI P30 Proだ。
P30 Proのスペック
サイズ(横×高さ×厚み) | 73mm × 158mm × 8.7mm |
重量 | 192g |
CPU | Kirin 980 |
CPUコア数 | オクタコア |
メモリ(RAM) | 6 GB |
ストレージ(ROM) | 128 GB |
バッテリー容量 | 4100 mAh |
ディスプレイ | 有機EL |
画面サイズ / 解像度 | 6.5 インチ / 1080 × 2340ピクセル |
リフレッシュレート | 60Hz |
カメラ画素数 | 約4000万画素(広角) 約2000万画素(128°超広角) 約800万画素(望遠) |
ワイヤレス充電 | ○ |
防水性能 | IP86 |
Antutuベンチマーク37万点
P30 Proは2018年時点では間違いなくハイエンドスマホの部類に入る。
しかし、時は2021年すでにスマホのスペックは頭打ちをしてしまい80万点近いスコアを叩き出す機種も登場してしまった。私が現在メイン機として使用しているMi 11 Ultraは79万点となんとP30 Proにダブルスコアをつけてしまっている。
ただ通常利用では37万点あれば全てのアプリを利用することが出来るので、Antutuベンチマークスコアを計る意味は無いような気がしてきた。
有機EL、リフレッシュレート60Hz対応
P30 Proは2018年のスマホなので残念ながらリフレッシュレートは60Hz止まり。動画やゲームの臨場感は低い。やっぱり120Hzは一度慣れてしまうと戻れない魅力がある。
発熱はするが画面はカクつかない
長時間ゲームをしてみたけどP30 Proはカクつくことなくプレイができた。
グラフィック設定はHD+(1560×720)とFHD+(2340×1080)の2種類あり、高解像度で動画を楽しむこともできYou Tubeを見るくらいなら2021年の今でも十分事足りる。
P30 Proは鏡面加工でスマートなデザイン
背面が鏡面加工でツルツルピカピカ。
質感もかなり高くてデザインの何処をとっても安っぽく見える箇所が見当たらないし、鏡面加工はピカピカ過ぎてマジで鏡として使えるレベルでヤバい。
2018年発売の型落ちモデルとは言え流石は中国最強のスマホメーカーのフラグシップスマホ。その洗練されたデザインには一流企業の片鱗が見える。
P30 Proは手に馴染むラウンド形状
ラウンド形状を採用しているおかげで手に持ったときの収まりが心地よい。
ポケットから出す時にも手に優しくフィットする。P30 Proの半分は優しさでできているのかもしれない。
6.5インチの大画面を感じさせないサイズ感
縦長のデザインのため手に持った感覚よりも画面が大きく感じる。
P30 Proの本体サイズは約158(高さ)×73(幅)×8.6(厚さ)mmで片手で持ちやすいサイズ感だ。
P30 Proの右側面に音量ボタン、電源ボタンが配置されている。
左側面にはボタンは無し。
上部には通話用ノイズキャンセリングマイクを搭載。
下部にはモノラルスピーカー、充電用端子、Simスロット、通話用ノイズキャンセリングマイクが配置されている。
アスペクト比は19.5:9を採用しており本体は縦長なので、片手で持った時に画面上部をタッチするには少し持ち替えないとタッチしにくい。
ノッチはしずく型
ノッチはOPPOのRenoシリーズと同じくしずく型なので、ほぼフルディスプレイと言っていいだろう。
個人的にはパンチホール型の方が好きだが、慣れてしまえば気にならなくなるので問題にする程度のことでもない。この程度のノッチで騒いでいたらiPhoneのノッチは見ただけで発狂してしまうだろう。
P30 ProのカメラにはLEICAレンズを採用
P30 ProのカメラレンズにはLEICAを採用していて、2018年時点でのカメラ性能はトップクラスだった。
広角カメラ
P30 Proのカメラは2018年のスマホと思えないほどキレイな写真が撮影できる。比較するのは2021年最高のカメラ性能をもつMi 11 Ultraだ。
2021年最強のカメラ性能を誇るMi 11 Ultraには敵わないものの、P30 Proのカメラは空の青色や葉っぱの緑色をより自然に近い色で表現できている。
木の陰になっている場所の表現がP30 Proは少々弱いように思うけど、Mi 11 Ultraのカメラセンサーが高性能すぎるだけ。P30 Proの広角カメラ性能は十分高い。
この写真では明確に彩度の差が出た。
芝の緑色はどちらの写真もキレイに切り取っているが、P30 Proは空の青色がボヤけてしまっている。完全にセンサーサイズの差。これが2021年最強と2018年最高のスペックの違いだ。
十分にきれいな写真なんだけどMi 11 Ultraと比べてしまうと少々見劣りする感は否めない。
広角カメラ
超広角カメラはセンサーが暴走して空が真っ青に写ってしまった。
葉っぱの緑色も潰れてしまっているので、2021年時点では超広角カメラはあまり使い物にならないかもしれない。
全体的に暗くなってしまうのもマイナスポイントだ。
望遠カメラ
P30 Proは最大50倍までズーム可能。
5倍ズームだとボケ気味の写真が撮れる。
被写体の角度は変えたけど、2.5倍ズームまでならかなり鮮明な写真が撮影できる。
望遠カメラで撮影した写真は若干明るめに表現されるから、超広角カメラと比べると100倍は重宝する。
夜景の撮影
P30 Proのカメラは夜景に超強い。
周囲の光量をセンサーが自動検知してナイトモードで撮影を開始する。
P30 Proは防水対応なので水場でも使用できる
P30 Proは防水防塵規格IP68に対応しているので、安心してキッチンなどの水場近くでもつ書くことが出来る。
IP68あれば少しハードな場所でも使用しても問題はないだろう。責任は持たないけど。
モノラルスピーカーだから音の迫力はイマイチ
P30 Proのスピーカーは下部に一箇所のみのモノラルスピーカー。
近年デュアルスピーカーのスマホが増えているため、音の広がりに物足りなく感じる人もいると思う。
イヤホンジャック非対応
イヤホンを使用するならBluetooth対応のものしか使えない。
近年イヤホンジャック対応のスマホの方が少なくなってきているので、別に大したことではないかもしれないけど気になる人は気になるポイント。
最近、有線イヤホンをBluetoothとして使用することが出来るBluetoothレシーバーなるものの存在を知ったので、時期を見て購入してみるつもりだ。
P30 Proのバッテリーは約13時間保つ
PC Mark for Androidでバッテリーを計測した結果、P30 Proは連続で約13時間使用することが可能。
これだけ保てばスマホをたくさん使う人でも余裕で1日は充電無しで使い続けることができる。普段遣いのスマホとしては十分なバッテリー性能を持っている。
ワイヤレス充電対応
P30 Proはワイヤレス充電に対応しているから、充電のためにケーブルを抜き差しする必要はない。
ワイヤレス充電器に慣れてしまうとケーブルで充電していることが馬鹿らしくなるほど、ワイヤレス充電性の利便性は高い。まだワイヤレス充電器を使ったことがない人はぜひ使ってみて欲しい。
P30 Proは悲劇のヒロイン
HUAWEIの作るスマホには名作が多かったと聞く。特にカメラにはあのLEICAのレンズを採用しているので、どの機種を使っても良い写真が撮れていたらしい。
2018年のアメリカによる制裁でGoogleが非搭載になってから、HUAWEIのスマホは世界的にシェアを落としてしまい企業としての力はドンドン削がれてしまってるのが現状だ。
アメリカの目的がHUAWEIひいては中国の力を削ぐことであれば、目的を達しているため残念ながらHUAWEIの今後のスマホにGoogleが搭載されることはないと思われる。
HUAWEI P30 Proは最後のGoogle搭載スマホとして歴史に名を刻む悲運の名作として高清に語り継がれる機種になるだろう。