ある日、車検の為にカーディーラーを訪れた時にその事件は起きた。
車のエンジンルームにネズミの足跡があります!!
聞いた瞬間は全く意味がわからなかった。
幸運なことにケーブルなどの電装系に被害はなく、ネズミの足跡のみが残されていただけだった。
しかし、安心してはいられない!
いつ何時にヤツラが私の大切な車にダメージを与えてくる限らない。
すぐにでもネズミ対策をして置かなければ安心ができないので、エンジンルームにネズミが入り込まないように対策をせねばなるまい。
地方民にとって「車=生命線」
地方民にとって、車は生活する上で必要な移動手段。
通勤、通学、買い物、レジャー、とにかく地方に住んでると車が必要な場面が多い。
買い物に行くにしても最寄りのスーパーまで数km先なんて当たり前だし、通勤先が車で30分の立地に住んでいる人も少なくはない。
電車を使おうにも、職場や店舗が駅から離れている事は当たり前で、電車の発車が1時間に1本なんて状況も当たり前。
ネットショッピングが発展している現代でも、スーパーやホームセンターは地方民にとって必ず必要な存在だ。
車がなければ地方で満足な生活を送ることは難しい。
完全にネズミを侵入させないことは不可能
車は上から見る分には隙間がないけど、車体の下は隙間だらけで小さい動物なら簡単にボンネット内に入り込むことができる。
冬場に猫がエンジンルームに入り込む方法もこれと同じで、車体の下から温かいエンジンルームに忍び込んでいる。
エンジンルームまで入り込むルートを全て塞ぐことができないので、確実にネズミを車の中に侵入させない方法は無い。
ネズミの嫌いなもので車から遠ざける
侵入経路を0にすることができないのであれば、ネズミを車に近づけさせなければいい。
子供にイタズラを止めさせるように、ネズミの嫌いなものを車に用意しておけば近づくことは無くなるはずなんだ。
というわけで、ネズミを苦手なものを調査することから始めた。
超音波が苦手
畑などにネズミが近づかないように、超音波撃退器が販売されている。
しかし、その効果の賛否は分かれるところで、ネットで調べてみると「効果があった!!」という人もいれば「全く効果がない」という人もいる。
どうやらネズミも超音波の周波数に慣れてしまうらしい。
3000~5000円もする超音波撃退機を購入して、効果がなかったら悲しすぎて会社を無断欠勤してしまうに違いない。
逆に効果があったとしても、自分の出費で購入した超音波撃退器のおかげで他の人の車も守ってしまうと考えると釈然としない。
効果があるかも分からない物は買わないに限る。
ネコが苦手
対ネズミといえばコレ。我らがネコ様だ。
筆者の実家でネズミを見たことがない。
おそらく実家で飼っているネコが抑止力となっているからだろう。
とはいうものの、車のためだけに猫を飼うのは少々非合理的なので、選択肢からは外れてしまう。
猫アレルギーだし…
ミント匂いが苦手
ネズミはミント系の香りが苦手。
人間からすれば良い香りなのに、ネズミにとっては苦手なのは車に用意するにはうってつけ。
芳香剤にはミントの匂いを発するものが多いので、その中で一番ミントの匂いが強い物を選べば何とかなりそう。
ネズミ攻略の光明が見えてきたぞい!
既製品のミントの匂いは弱い
車用の芳香剤を試してみたが、あまりにも匂いが弱すぎる。
車用の芳香剤の匂いは「良い匂い」であって、ネズミが嫌がるような強烈な匂いが出るわけではないんだ。
室内のディフューザーなどでもミントの匂いの商品は多いので、色々と試してみたがコレといった対策グッズは見つからなかった。
色々と試して気づいたことは、ネズミが嫌がるほどの強烈な匂いは既製品では出せないってことなんだ。
もう自分で強力な匂いを作り出すしか無い!
ハッカ油を購入
ネズミ対策グッズとして強力な匂いを放つ何かを求めている筆者。
一時はミントを買ってきてニオイ成分を抽出するつもりでいたんだけど、ある日「ハッカ油」なる物を発見したんだ。
ハッカ油は、文字通りにハッカ草というミントから抽出した100%天然由来の成分。
100%なだけあって、とにかく匂いが強い。
あまりにも強い匂いなので希釈して使うことが一般的らしい。
これなら十分にネズミを寄せ付けないことができるはずだと睨んで、早速だけど車のエンジンルームに塗布することにする。
ハッカ油をスプレーにする
ハッカ油は粘度があってこのままスプレーボトルに仕込んでも吹きかけにくい。
粘度を落としてスプレーしやすくするために、ハッカ油を60%、消毒用エタノールを40%で希釈した。
今回はネズミを追い払うためにハッカ油の割合を多くしたけど、一般的にはスプレーに1滴入れるだけがメジャーな使用方法みたいだ。
少量でもミントのいい匂いがするので、ミントの香りを楽しむ用途で使用するなら1滴で十分。
エンジンルームに直接塗ると危ない
薄めたと言えどハッカ油は「油」なので可燃性物質。
エンジン部分に直接塗ってしまうと引火する可能性があるんじゃないか、と小心者の筆者は考えてしまうので直接塗るのは控える事にした。
君子危うきに近寄らず。
というわけで、エンジンルームではなくボンネットの裏側にハッカ油に塗布することにした。
ハッカ油をボンネット裏側に塗る
エンジンルームに直接塗るのは危ない。
エンジンルーム内にハッカ油のミントの香りが充満すればいいので、ボンネットの後ろ側にハッカ油を塗布することにした。
1ヶ月に1回でネズミを寄せ付けない
ハッカ油を試してみてから、約半年が経過した。
今の所はネズミの侵入した形跡は無く、対策としては成功と言えるのではないだろうか。
自然由来の成分なので、一度塗っただけでは時間が経つにつれて、効果が薄くなる。
定期的にハッカ油を塗ることで、ネズミを寄せ付けない聖域(サンクチュアリ)を作り出して、安心して駐車できるようになった。
ありがとう。ハッカ油。
今後の経過を確認していく。
ハッカ油は虫にも効果的
ハッカ油の匂いは、蚊などの虫が嫌う匂いなので、虫よけとしての効果も期待できる。
薄めてスプレーにしておけば、虫除けスプレーとしても大活躍。
市販のものよりも良い匂いなので、虫除けスプレーの臭いが苦手な人や小さな子供に使う場面では安心できる。
良い匂いなので車以外にも使えそう
実際に匂いをかいでみると、ハッカ油はめちゃくちゃいい匂いなんだ。
これだけいい匂いなのに、虫もネズミも嫌いで寄り付かない匂いので、部屋のディフューザーに使用してもいい。
ディフューザーとして使用するのであればグリセリンは必須。グリセリンと混ぜることで臭いを長持ちさせる。
ディフューザーで使用すると部屋がミントの香りになって、心地いい空間を作り出すことができる。
スプレーにして虫が寄り付きそうな場所に吹きかけておけば、虫よけとして対策が可能。
筆者はシンクの排水口に吹きかけておいてコバエが発生しないように対策している。
ネズミ対策として購入したはずのハッカ油だけど、使い方は無限大で発想次第でまだまだ使いみちがありそう。
探究心を忘れずにもっと使い方を模索していく。