2022年1月の「SOUNDPEATS イヤホン福袋」を購入したらSOUNDPEATS H2が入っていた。
メタリックなデザインで前々から気になっていたんだけど、イヤホン単独で連続再生5時間というあまりにも短いバッテリー保ちのため、購入を迷っていたところイヤホン福袋でSOUNDPEATS H2を手に入れたので今回は使用感をレビューする。
音質に全振りした超高音質イヤホン。音質以外はゴミに近い
SOUNDPEATS H2は9,000円で購入できる超高音質イヤホン。
音質だけなら他社の20,000円台のイヤホンに肉薄するほどのスペックを持っていて、初めてSOUNDPEATS H2を装着した瞬間は「これが9,000円で購入できるってマジ!?」と驚いた。
しかし使っているうちに音質以外は価格以下の能力しか無くて、バッテリー保ちに関してはイヤホン単独の連続再生が5時間しかできない悲しい現実が突きつけられた。
何よりも音質を求める人にとってSOUNDPEATS H2は最高の選択肢になるけど、私のようにバッテリー保ちを求める人にとっては悲しいかな、購入の候補外になってしまう。
SOUNDPEATS H2のスペック
充電ケース寸法 | 45.8mm × 64.7mm × 32.6mm |
イヤホン重量 | 4.8g |
充電ケース重量 | 56.2g |
ドライバー | ・バランスドアマーチェア型(Knowles) ・8mmダイナミック型(バイオ振動板) |
再生時間 | 約5時間(イヤホン単独時) 約20時間(ケース併用時) |
充電ポート | USB Type-C |
対応コーデック | SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive |
防水規格 | IPX4 |
アンチノイズキャンセリング機能 | × |
外音取り込み機能 | × |
ワイヤレス充電 | × |
急速充電 | × |
SOUNDPEATS H2の形状は一般的な「うどん型」。
イヤホン全体がゴリッゴリのメタリックで高級感が強い。
SOUNDPEATS H2のケースはメタリックでギラッギラのいかついデザイン。
中身はプラスチック素材。コストダウンの企業努力が感じられる。
充電端子はUSB Type-C。残念ながらワイヤレス充電には非対応。悲しい。
操作コマンド
音楽再生コマンド
- 2回押し(右/左):再生 / 一時停止
- 1.5秒長押し(左):前の曲
- 1.5秒長押し(右):次の曲
- 1回押し(左):音量ダウン
- 1回押し(右):音量アップ
通話コマンド
- 2回押し(右/左):受話/終話
- 1.5秒長押し(右/左):着信拒否
- 2秒長押し(右/左):通話切り替え
その他のコマンド
- 3回押し(右):音声アシスタント起動
- 3回押し(左):ゲーミングモード
- 6秒間長押し(右/左):ペアリングモード
超高音質の秘密は「高性能ドライバーの2種類を搭載」
SOUNDPEATS H2には「ダイナミック型」と「バランスドアマーチェア型」の2種類のドライバーが搭載されている。
普通のイヤホンだと1種類のドライバーしか内蔵されていないが、SOUNDPEATS H2は2種類のドライバーを採用することで超高音質を実現した。
ダイナミック型ドライバーの特徴
低音域の再生に優れている
バランスドアマーチェア型ドライバーの特徴
中音域~高音域の再生に優れている
上記の2つのドライバーを搭載することで、SOUNDPEATS H2はあらゆる音域のリアルでクリアに再生できる。私のような音質の良否を判別できないクソ耳でも、SOUNDPEATS H2の音は別格なのが分かるので、たぶん他の人にもSOUNDPEATS H2の音質の良さはすぐに分かると思う。
高音質コーデックaptX Adaptiveに対応
SOUNDPEATS H2はコーテック規格「aptX Adaptive」に対応している。
aptX Adaptiveの特徴
aptX Adaptiveはクアルコムが2018年に発表したBluetoothオーディオのコーデック。
周辺環境に応じて最適な音質・遅延性能を、常時自動で調整をしてくれる。
各種コーデックの比較表は下記。
コーデック | 音質 | 遅延 | 特徴 |
SBC | 標準音質 | 大きい遅延 | ・Bluetoothオーディオの標準コーデック ・遅延性は比較的高い |
AAC | SBCより高音質 | SBCより低遅延 | ・おもにiPhoneで採用されている高音質コーデック ・遅延性は中程度 |
aptX | CDクラスの高音質 | 低遅延。 | SBCやAACより高音質・低遅延 |
aptX Adaptive | 通信状態によって、ビットレートが可変 最大でハイレゾ級の音質 |
abt-Xと同等の遅延 | 高音質・低遅延・接続安定性を実現したコーデック |
LDAC | ハイレゾ相当の最高音質 | 大きい遅延 | ・SONYが開発した最大24bit / 96kHzに対応した高音質コーデック ・遅延性は比較的高い |
ハイレゾ音質には届かないものの、通常音楽を聞く分にはaptX Adaptiveは必要十分過ぎる高音質なので無問題。
前モデル「H1」との比較
前モデル『SOUNDPEATS H1』との比較した表は下記。
H1(前モデル) | H2 | |
ドライバー | ・バランスドアマーチェア型(Knowles) ・8.6mmダイナミック型 |
・バランスドアマーチェア型(Knowles) ・8mmダイナミック型(バイオ振動板) |
対応コーデック | SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive | SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive |
防水性能 | IPX 5 | IPX 4 |
再生時間(イヤホン単独) | 最大10時間 | 最大5時間 |
Bluetooth規格 | Bluetooth5.2 | Bluetooth5.2 |
ゲーミングモード | ○ | ○ |
ワイヤレス充電 | ○ | × |
通話マイク数 | 4つ | 4つ |
充電時間 | 1.5時間 | 1.5時間 |
価格 | 11,980円 | 8,990円 |
前モデルのH1から、ドライバーが『8mmダイナミック型(バイオ振動板)』に変更されていて、これにより低音域の音質が飛躍的に向上している。
音質が向上した反面、バッテリー保ちは低下してワイヤレス充電機能も非搭載になっている。全てを音質につぎ込んだイヤホンが SOUNDPEATS H2の正体だ。
装着感は可もなく不可もなく
イヤホンの形状は、完全ワイヤレスイヤホンの中でも一般的な「うどん型」。
イヤーフィンなども無いので装着感はごく普通で想像通りの粋を超えない。
話はちょっと逸れるけど、うどん型イヤホンを使っていて装着感が安定しない人はイヤーピースを交換することがオススメ。
イヤーピースについてブログ記事にしているので下記の記事を参考にしてもらえれば幸い。
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【AZLA SednaEarfit XELASTEC】イヤホンのイヤーピースを交換したら世界が変わった話【吸い付くような極上のフィット感】
吸い付くような極上のフィット感 私は音響マニアではない。イヤホンは耳から落ちなければいいし、音質にもそこまでこだわりは無い。強いてあげるとすれば、音声が聞き取りやすくて、低音域を強く表現できるイヤホン ...
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通話用マイクの品質は普通
使ってみた感じはSOUNDPEATS H2の通話品質は並で可も不可もない。強いて言えば、相手の声は遠くに感じる。
軽い通話くらいなら問題はないが、WEB会議などの声質が重要なシーンでSOUNDPEATS H2を使うことは避けたほうが良い。
防水規格はIPX4
SOUNDPEATS H2の防水規格はIPX4等級。
IPX4等級
水の飛まつに対して保護。
ちょっとした雨や汗、シャワーくらいなら問題のないレベルなので、強い雨や浸水には耐えられない。基本的には濡れたらアウト、と思ってSOUNDPEATS H2を使ったほうがいい。
製品保証は1年間
SOUNDPEATSの製品には1年間の保証が標準で付帯している。
完全ワイヤレスイヤホンによくある初期不良や、片耳だけ聞こえなくなるようなアクシデントでもメーカーに連絡をすれば無料で新品に交換してもらえる。消費者的にはかなり心強い。
バッテリー保ちは悪すぎる
SOUNDPEATS H2はイヤホン本体のみで5時間しか連続再生ができない。
充電ケースと併用しても最大20時間までしか使えないので、2022年初旬までに発売されている完全ワイヤレスイヤホンの中でも、圧倒的に悪いバッテリー保ちを誇る。もはや5年以上の前のバッテリー保ち、と言われてしまっても仕方がないレベル。
ANC(アンチノイズキャンセリング)機能がついていれば、まだ連続再生時間が5時間でも我慢ができる。しかしSOUNDPEATS H2にはANC機能が非搭載。マジでなんなん。このゴミみたいなバッテリー保ちは…。
ワイヤレス充電は非搭載
バッテリー保ちは前述したようにゴミな上に、SOUNDPEATS H2にはワイヤレス充電にも対応していない。
バッテリーがすぐに切れるのに、都度わざわざ充電コードを繋いでSOUNDPEATS H2の充電ケースを充電しなければいけないのは手間。その手間を軽減するためにもワイヤレス充電機能は搭載されていて欲しかった。
屋内で使うならアリ
SOUNDPEATS H2は同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンの中では圧倒的に高音質。
私の様は音質の良否を判断できないクソ耳でも「このイヤホンの音質ヤバくね?」と分かるくらいに、SOUNDPEATS H2は臨場感のある高音質を提供してくれる。
しかし強みの音質以外は普通の粋を超えられず、バッテリー保ちに関してはゴミと言っても差し支えない。
外にSOUNDPEATS H2を持っていくのはオススメできないが、短時間だけ自分の部屋で音楽を楽しむならSOUNDPEATS H2は最高の選択肢になる。
ゴリブロ的オススメ完全ワイヤレスイヤホン
2022年1月現在では、AnkerのSoundcore Liberty Air 2 Proが完全ワイヤレスイヤホンの中では最もオススメ。レビュー記事は下記。
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【ノイズキャンセリング機能】Soundcore Liberty Air 2 Pro【まるで水の中にいるような感覚】
最近巷ではAnkerから発売されたSoundcore Liberty Air 2 Proのコスパがヤバいと話題になっている。You Tubeを見てもGoogleで検索してもオススメイヤホンでヒットする ...
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最高の音質・ANC機能・通話性能○・バッテリー保ち◎と欠点がない。
12,000円と比較的高額なイヤホンではあるけど、Ankerは最長2年間の長期保証が無料で付帯している。仮に壊れてもメーカーに連絡をすれば無料で新品のSoundcore Liberty Air 2 Proと交換してくれるので超安心。
イヤホンに特にこだわりがなければ「Soundcore Liberty Air 2 Pro」を買っておけば間違いない。